VAMP NECROPHILIA ANOTHER SEXUALITY
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は新着です (Last Update 3/18)

魔人ドラキュラ(1931)
監督 トッド・ブラウニング ベラ・ルゴシ主演の古典的名作。

戯曲が原作となっているせいか全体的に舞台的な印象がある。しかしそれがこの作品の魅力ともいえるだろう。今のホラー映画になれてしまった目で観ると、物足りないかもしれないが、当時のイギリスや貴族的な雰囲気は満喫できる。

大仰なルゴシの表情、不気味にたたずむ女吸血鬼たちの映像ほか名シーンは多い。
ラストはドラキュラの死が曖昧に描かれ、そのあたりは賛否の分かれるところだろう。
原作 ブラム・ストーカーの原作に基づいたハミルトン・ディーンとジョン・ボルダーストーンの戯曲
出演 ベラ・ルゴシ
デヴィッド・マナーズ
ヘレン・チャンドラー
ホラー度 ★★
グロテスク度
アート度 ★★★
吸血鬼ドラキュラ(1958)
監督 テレンス・フィッシャー クリストファー・リーの「いわゆるドラキュラ」像が確立された記念碑的作品。

ストーカーの原作に忠実であるが、ドラキュラ対ヴァン・ヘルシングの死闘は今観ても迫力がある。ルゴシのような品には欠けるがリーの官能的魅力も見どころ。

ハマー・フィルム最初の吸血鬼映画で最も成功した映画でもある。
原作 ブラム・ストーカー
出演 クリストファー・リー
ピーター・カッシング
ホラー度 ★★★
グロテスク度 ★★
アート度 ★★★
血とバラ(1961)
監督 ロジェ・バディム レ・ファニュ「吸血鬼カーミラ」を下敷きにした女吸血鬼の物語。
恐怖とエロティシズムがイメージの断片でつづられる。


最初にアメリカで公開されたおりには15分ほどのレズビアン・シーンがカットされたという。エロスとバイオレンス目的のホラー映画と混同されていたとしたら残念だ。

衛星もケーブルもない時代、深夜に放映されていた「血とバラ」(もちろん編集版であろう)。色のない映像に血の色だけがバラのようにみえた。いけないようなものを見てしまったようで何となく哀しくなった記憶がある。
原作 ジョセフ・シェリダン・レ・ファニュ
出演 アネット・ヴァディム
メル・ファラー
エルザ・マルティネッリ
ホラー度 ★★★
グロテスク度 ★★★
アート度 ★★★★★
ポランスキーの吸血鬼(1967)
監督 ロマン・ポランスキー ポランスキーによる「吸血鬼」パロディ映画の傑作。
監督自身も教授の助手役で出演。味のある演技をみせてくれる。


このパロディとギャグセンスは吸血鬼モノを熟知したファンにこそ観ていただきたい。
ポランスキーは娘役のシャロン・テートと、この映画をきっかけに結婚したが、1969年シャロンはマンソンファミリーに殺されてしまう。遺作となったこの作品のシャロンはとても美しい。
出演 ジャック・マッゴーラン
シャロン・テート
ロマン・ポランスキー
ホラー度
(コメディ度)

(★★★★★)
グロテスク度
アート度 ★★★★★
処女の生き血(1974)
監督 ポール・モリセイ 処女の血を求めてルーマニアからイタリアの片田舎へやって来たドラキュラ伯爵の物語。

「悪魔のはらわた」でフランケンシュタイン物語をアレンジしたウォーホル&モリセイとキャストが描くドラキュラ譚。

処女でない女の血を吸って泣きながら嘔吐するシーンをマジメに演じるウド・キアが独特の味を出している。延々と続くベッドシーンも意味があるのかないのかよくわからないが、哀愁をおびた音楽と不似合いなスプラッタ描写のラストが悲哀を感じさせる。

ちなみに原題は「BLOOD FOR DRACULA」
「悪魔のはらわた」の原題は「 FLESH FOR FRANKENSTEIN」
監修 アンディ・ウォーホール
出演 ウド・キア
ジョー・ダレッサンドロ
ロマン・ポランスキー
ヴィットリオ・デ・シーカ
ホラー度 ★★
グロテスク度 ★★★
アート度 ★★★★★
ハンガー(1983)
監督 トニー・スコット 現代の吸血鬼譚としてスタイリッシュな映像と音楽が楽しめる。

女吸血鬼を演じるドヌーヴの美しさ(当時40才)と存在感がすばらしい。はまり役だと期待したボウイーよりも、ドヌーヴとサランドンの妖しい絡みのほうが際立っていたように思う。(ボウイーの特殊メイクが減点要素になったかもしれない)

バウハウスによる「ベラ・ルゴシの死」の演奏シーンなど吸血鬼へのオマージュもあり。クラシックに疎い私がこの映画の影響で「夜のガスパール」を聴くようになった。
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ
デヴィッド・ボウイー
スーザン・サランドン
ホラー度
グロテスク度
アート度 ★★★★
ドラキュラ(1992)
監督 フランシス・F.コッポラ ストーカー原作できっちりとつくられたという印象。陰影で雰囲気をかもす映像や音楽、衣装(石岡瑛子)のすばらしさにまず目がいく。

ゲイリー・オールドマン(ヴラド公の肖像画に似ている)のドラキュラは恐怖よりも悲哀がにじみでており、またアンソニー・ホプキンスのヘルシング教授はさすがという感じ。
原作 ブラム・ストーカー
出演 ゲイリー・オールドマン
ウィノナ・ライダー
アンソニー・ホプキンス
キアヌ・リーヴス
ホラー度 ★★
グロテスク度 ★★
アート度 ★★★★
クロノス(1992)
監督 ギレルモ・デル・トロ 邦題は「寄生吸血蟲」。

骨董品のなかにまぎれていたブローチのようなものは虫の形をしたある種の装置だった。
その装置を作動させてしまった老人は永遠の若さを得るが、それを維持するためには生き血をすすらなくてはならないのだった。

虫の装置の不気味さと、メキシコ映画独特の狂気じみた空気、怪優パールマンの存在感が見どころ。
出演 フェデリコ・ルッピ
ロン・パールマン
タマラ・サナス
ホラー度 ★★
グロテスク度 ★★
アート度 ★★★
ナディア(1994)
監督 マイケル・アルメレイダ ニューヨークを舞台にした現代のヴァンパイア・ストーリー。
製作総指揮はリンチで出演もしている。


女ヴァンパイアとその双子の弟、ヴァンパイア・ハンター、ヘルシング医師たちとの葛藤がモノクロの映像で描き出される。

(弟ヴァンパイアの名前が「エドガー」というのは偶然でしょうね、たぶん…)
製作総指揮 デヴィッド・リンチ
出演 エリナ・レーヴェンソン
ピーター・フォンダ
マーティン・ドノヴァン
デヴィッド・リンチ
ホラー度
グロテスク度
アート度 ★★★★
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994)
監督 ニール・ジョーダン 原作はアン・ライス「夜明けのヴァンパイア」。原作者みずから脚本も書いている。

クリスチャン・スレイター(当初この役はリバー・フェニックスだった)演じるジャーナリストのインタビューから物語は始まる。

役者のイメージが強すぎたからか、全体的にちぐはぐな印象を受けた。
バンデラスは時代がかった衣装が似合う!とか、ネズミの血はまずくないのか?とか、ラストの「悪魔を憐れむ歌」はオリジナルがよかったのに…とかそういうことばかり気になった。
原作 アン・ライス
出演 トム・クルーズ
ブラッド・ピット
スティーヴン・レイ
アントニオ・バンデラス
クリスチャン・スレイター
ホラー度 ★★
グロテスク度 ★★
アート度 ★★★
フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996)
監督 ロバート・ロドリゲス 前半のクライム・ストーリーから後半いきなり吸血鬼が入り乱れて格闘技ストーリーに。さすがにタランティーノの脚本はトンでいる。ロドリゲスの演出もスピーディーであきさせない。

クルーニーのクールなタフガイぶり、タランティーノの危ないキレ具合、カイテルの一匹狼的カッコよさ、ルイスの愛らしさ、そして「セックスマシーン」の武器が何ともいえずイイ味を出している。トム・サヴィーニといえば、ゾンビなどの特殊メイクの草分け的存在。彼を「セックスマシーン」に起用するなどタランティーノのオタクっぽさがこの映画の見どころだと思う。

一般的に作品の評価は低いようだが、ホドロフスキーにも通ずるメキシコのB(C?)級アクションホラー映画へのオマージュだと私は勝手に解釈して楽しんでいる。
製作総指揮 クエンティン・タランティーノ
ロバート・ロドリゲス
ローレンス・ベンダー
出演 ジョージ・クルーニー
クエンティン・タランティーノ
ハーヴェイ・カイテル
ジュリエット・ルイス
トム・サヴィーニ
ホラー度
(コメディ度)
★★
(★★★★)
グロテスク度 ★★★★★
アート度 ★★
ヴァンパイア 最期の聖戦(1998)
監督 ジョン・カーペンター 監督いわく「ワイルド・バンチ」のような吸血鬼映画で、古典的なヴァンパイアテイストと西部劇のテイストが入り交じっている。

始末人を演じるジェームズ・ウッズも味があるが、魔鬼(最初の吸血鬼)の強靭でバイオレンスな味つけは、従来の吸血鬼像とはかけはなれて目新しかった。

個人的にはカーペンター色があまり感じられなくて残念だった。
出演 ジェームズ・ウッズ
ダニエル・ボールドウィン
シェリル・リー
トーマス・イアン・グリフィス
ホラー度 ★★★
グロテスク度 ★★★★
アート度 ★★
ブレイド(1998)
監督 スティーヴン・ノリントン アメリカン・コミックテイストたっぷり。吸血鬼ものというよりヒーローものとして楽しめる。

ブレイドはヴァンパイアと人間との間に生まれた混血。人間を狙うヴァンパイアを抹殺するために闘うヴァンパイア・ハンター。母親を死に追いやった宿敵フロストを追っていた。フロストは世界征服のため12人のヴァンパイアを生け贄に全能の力を得ようと企んでいた。

スナイプスのダークヒーロー的カッコよさ、ドーフのワルっぽさ(最後のSFXはちょっと)、孤独に闘うクリストファーソンもよかったが、ヴァンパイア役にウド・キアというキャスティングが実は一番嬉しかった。
原作 マーヴ・ウォルフマン
ジーン・コーラン
出演 ウェズリー・スナイプス
スティーヴン・ドーフ
クリス・クリストファーソン
ホラー度 ★★
グロテスク度 ★★★★
アート度

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